「ビットコインの積立と、オルカンやS&P500の積立って何が違うの?」──どちらも「積立」という言葉が使われるため、同じ感覚で比較したくなるのは自然なことです。
ただ実際には、買っているものも、制度の位置づけも、値動きの性格もかなり異なります。この記事ではその違いを整理します。どちらが優れているかを決める内容ではなく、「何がどう違うのか」を理解するための記事です。
まず何を買っているかが違う
オルカンやS&P500を積み立てている人の多くは、投資信託を通じて購入しています。オルカンは世界中の株式に幅広く分散投資する商品、S&P500は米国の主要企業の株式に連動を目指す商品です。いずれも複数の企業の株式をまとめた構造になっており、1つ買うだけで分散が効く形です。
一方、ビットコインは単一のデジタル資産です。投資信託のように複数の銘柄に分散されているわけではなく、ビットコインという1つの資産の値動きがそのまま反映されます。
「積立」という行動は同じでも、その先にあるものがまったく異なる──これが最も基本的な違いです。
制度面ではどう違う?
オルカンやS&P500の投資信託はNISAの対象商品です。NISA口座で購入すれば、そこから得た利益は非課税になります。制度として税制優遇が用意されている点は、投資信託の特徴の一つです。
ビットコインはNISAの対象に含まれていません。暗号資産の売却や使用による利益は原則として雑所得に分類されます。また現状、日本国内において暗号資産ETFの組成や販売は認められていないため、NISAの枠を使って間接的にビットコインへ投資する方法も今のところ存在しません。
同じ「積立」でも税制上の扱いが異なる──この点は比較するうえで押さえておきたいポイントです。
値動きの見え方も違う
値動きの性格にも違いがあります。
オルカンやS&P500に連動を目指す投資信託は、多くの企業の株式で構成されています。ビットコインは単一の資産であるぶん、値動きの幅が大きくなりやすい傾向があります。
同じ金額を積み立てていても、日々の価格変動の見え方はかなり異なることがあるでしょう。オルカンやS&P500の積立ではあまり気にならなかった値動きが、ビットコインでは大きく目に入ってくるかもしれません。
ビットコインそのものと、オルカンやS&P500への連動を目指す投資信託は、制度面も値動きの性格も違う──この前提を持っておくことが大切です。
どう考え分けるといいか
ここまで見てきたように、ビットコインの積立とオルカン・S&P500の投資信託の積立は、「積立」という買い方こそ似ていますが中身はかなり違います。
買っている対象が違う。制度面の扱いが違う。値動きの性格が違う。この3つを踏まえると、両者を「どっちが得か」で単純に比較するのはあまり意味がないことがわかります。
大切なのは、それぞれの特徴を理解したうえで自分がどちらに興味があるのかを整理することです。優劣ではなく違いを理解すること。それが後悔しにくい判断につながります。
違いがわかったら
この記事では、ビットコインとオルカン・S&P500の投資信託の違いを、買っているもの・制度面・値動きという3つの軸で整理しました。
ビットコインの積立についてもう少し調べたい方は、積立シミュレーターで金額や期間ごとの感覚を確認できます。取引所の比較記事もあるので、気になるほうから読んでみてください。
