「ビットコインもNISAで買えるの?」──積立投資に興味を持つと、こんな疑問が出てくることがあります。NISAで投資信託を積み立てている人や、これから始めようとしている人にとっては自然な疑問でしょう。
この記事では、NISAがどんな制度でビットコインとはどう関係するのかをシンプルに整理します。制度の違いを理解するための記事なので、どちらが良いかを決める内容ではありません。
NISAはどんな制度か
NISAは、上場株式や一定の投資信託等を対象とする税制優遇制度です。通常、投資で得た利益には税金がかかりますが、NISA口座で購入した対象商品の利益は非課税になります。
新NISAでは、つみたて投資枠が年間120万円、成長投資枠が年間240万円で、合計360万円が年間投資枠として設定されています。非課税保有限度額は1,800万円、うち成長投資枠は1,200万円までです。
オルカンやS&P500に連動する投資信託を積み立てている人の多くは、このNISAの枠を使っています。制度として整備されていて、対象商品も明確に決まっているのが特徴です。
ビットコインはNISAで買えるのか
結論から言えば、ビットコインをNISA口座で直接購入することはできません。
NISAの対象は上場株式や一定の投資信託等であり、暗号資産はこの対象に含まれていません。ビットコインを買いたい場合はNISA口座ではなく、暗号資産交換業者を通じて購入することになります。
「ビットコインに連動するETFをNISAで買えばいいのでは」と考える人もいるかもしれません。海外ではビットコインETFが取引されている例もありますが、現状、日本国内において暗号資産ETFの組成や販売は認められていません。
つまり現時点では、NISAの枠組みを使ってビットコインに投資する方法はないということになります。
投資信託との違いは何か
NISAで積み立てられる投資信託と、暗号資産交換業者で購入するビットコインでは、いくつかの点で性格が異なります。
まず制度面。投資信託をNISA口座で購入した場合、利益は非課税です。一方、ビットコインの売却や使用による利益は原則として雑所得として扱われます。税制上の優遇の有無は大きな違いです。
次に、何を買っているか。オルカンやS&P500の投資信託は、世界中の株式や米国の主要企業の株式に幅広く分散投資する商品です。ビットコインは単一のデジタル資産であり、分散の度合いや値動きの性格が根本的に異なります。
そして仕組みの違い。投資信託は運用会社が管理・運用を行い、証券会社を通じて売買します。ビットコインは暗号資産交換業者を通じて自分で直接保有する形です。
こうした違いがあるため、「NISAで投資信託を積み立てること」と「暗号資産交換業者でビットコインを積み立てること」は、同じ「積立」でも制度面の位置づけがまったく異なります。
どう考え分ければいいか
NISAの投資信託とビットコインは、どちらかが正解でどちらかが間違い、というものではありません。制度も対象もリスクの性格も違うため、同じ軸で優劣をつけること自体が難しいのです。
大事なのは、それぞれの違いを理解したうえで、自分がどちらに興味があるのかを整理することです。「NISAでビットコインが買えると思っていた」という誤解が解ければ、この記事の役割は十分に果たせています。
ビットコインの積立についてもう少し詳しく知りたい方は、取引所の比較記事で具体的なサービスの違いを確認できます。オルカン・S&P500との違いを整理した記事もあります。
